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徒然なるままに書き記した戯言集です(^^;)。
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 原稿の製作を進めながら、デジタル入稿のためにフォトショップとコミックスタジオの勉強をしている。
 勉強すればするほどこのソフトの便利さに感心をする。しかし、入門書を読んでいて「?」と思うところがある。これらのソフトのすごいところは、極論から言えば「紙も鉛筆もペンもインクも無くても漫画が描ける」ということだ。タブレットの上を専用ペンでなぞれば、下描き線はもとより、ペンタッチも補正して表現してくれるのだ。「これならペンを使うのが苦手な人でも大丈夫」と入門書は得意気にうたいあげているが、確かに仕上がりは綺麗になるかもしれないが、それを「自分の絵です」と自身を持って言えるのだろうか?。
 他の便利な機能として、コマ割りの枠線を綺麗に引くことが出来たり、背景を描くことが苦手な人でも、写真を取り込んで漫画風に処理をして背景として使うことが出来たりなどがある。何だか、本人の画力の有無が漫画製作に関係が無くなってくるのが、いいんだか悪いんだか・・・。
 そして最大の特徴として、「何度失敗してもやり直すことが簡単に出来る、もう失敗を恐れずに何度でもトライ出来る」とある。なるほど、これなら描き損じにビビることもなくなるだろうし、原稿用紙やトーンなども無駄に消費しなくて済む。新しい表現方法をたくさん試みることが出来るだろうから、一見良いことのように思える。しかしこれでは、「どうすれば失敗しなくて済むのか?」という工夫する発想が抜けている。「自分の技を鍛える」という考えが全く無いのだ。何度も試すことが出来るのは良いことかもしれないけど、これに慣れると「一発勝負」に弱くなる。いい表現を導き出す発想が瞬時に出て来なくなる。まぁこれはフォトショップやコミックスタジオをどの程度まで利用するのかで差がでてくると思うけど。
 入門書を見ると、経験や画力に関係無く漫画を描けるというのを前面に出しているのが多いので、なんだか自分の技を磨くという行為が「無駄」のように思えてしまう。僕だけが感じるのかもしれないけど。漫画を描くという行為は自分の技を磨くことに楽しさがあると思っている僕は、考えが古いのか?

 僕も漫画制作をデジタル化するといっても、人物&背景は今まで通り手描きで、トーンなどの効果や仕上げ作業をソフトで行おうと思っている。手で直接絵を描き込む作業は今までと何ら変わることがない。まんまアナログだ。描く作業の中ではデジタルはほとんど介入しない。あまりデジタル感を入れると、何だか「自分が描きました」とか「自分の作品です」と言い辛くなりそうな気がして・・・(^^;)。
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