徒然なるままに書き記した戯言集です(^^;)。
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脚本家の市川森一氏が亡くなった。
円谷プロの「怪獣ブースカ」でデビュー、「ウルトラシリーズ」を手がけた(Aまで)。「ウルトラセブン」では「盗まれたウルトラアイ」を担当した。僕の好きな話だ。
地球人の少女になりすましてスパイ活動をしていたマゼラン星人マヤ、活動の邪魔になるウルトラセブンからウルトラアイを強奪し、モロボシダンからウルトラセブンに変身できなくした。調査の結果、マヤ地球人の退廃的で堕落した生活ぶりを見て、「価値のない存在」と判断。母星マゼラン星に報告した。
ウルトラ警備隊はマゼラン星の電波をキャッチ。その内容は地球に向けて超強力ミサイルが発射されたというものだった。モロボシダンはミサイルのことをマヤに告げた。それはマヤがマゼラン星に二度と帰られないことを意味していた。マヤは母星に裏切られたのだった。
モロボシダンもマヤも地球に同胞がいない宇宙人、モロボシダンは同じ境遇であるマヤに地球で生きていくことを提案。マヤはモロボシダンにウルトラアイを返し、消えていった。
この話は「ウルトラセブン」後期のもので、新規怪獣を作る制作費が無かったという。そのため「ウルトラセブン」には怪獣が出てこない話が数本存在する。「盗まれたウルトラアイ」もその1つで、怪獣が登場しないぶん、ドラマ部分が他の話数のものより濃密になっている。母星に裏切られたマヤの悲哀、同じ宇宙人としてのウルトラセブンの葛藤、見事な市川節だった。また、放送当時、1967~68年のサイケデリック・ブームが画面に独特の色合いを添えて、特殊な話に仕上がっている。
市川森一氏は「ウルトラマンA」を途中降板し、特撮からテレビドラマに活動の場を移した。そして1974年、あの伝説のテレビドラマの脚本を担当する。そう、「傷だらけの天使」だ。
「傷だらけの天使」には数人脚本家がいて、市川森一氏は、あの最終回を担当していた。
弟分の亨が風邪であっけなく死に、修は風呂として使っていたドラム缶に亨の遺体を入れてリヤカーで運んで行く。
着いた場所は東京湾岸の「夢の島」そこは70年代当時、収集車で運ばれたゴミが無造作に捨てられるゴミの溜まり場だった。ゴミで埋め立てられたその場所が「夢の島」と呼ばれるのはなんとも皮肉な話だ。
チンピラがゴミのように捨てられて行き着いた場所が「夢の島」というのも因果な成り行きだ。修は亨の遺体が入ったドラム缶をリヤカーから降ろし、「夢の島」に横倒しにおいた。そして修は「夢の島」から逃れるようにリヤカーを抱えて画面に向かって走り出す。亨の方を全く振り向かずに。
そのとき流れるのが上の動画にある、デイブ平尾の「ひとり」。市川森一氏が亡くなったと聞いたとき、僕の頭の中にこの曲が流れた。
夢のような過去は消えてゆく・・・夢のような作品を生み出した市川森一氏も、いつかは過去に流されてしまうのかもしれない。諸行無常というものか。だけど、流されてしまう「夢」を作ることができたことは幸せなのかもしれない。
今頃、市川森一氏の魂は、ゴミの吹き溜まりではない本当の「夢の島」に着いたのかもしれない。
円谷プロの「怪獣ブースカ」でデビュー、「ウルトラシリーズ」を手がけた(Aまで)。「ウルトラセブン」では「盗まれたウルトラアイ」を担当した。僕の好きな話だ。
地球人の少女になりすましてスパイ活動をしていたマゼラン星人マヤ、活動の邪魔になるウルトラセブンからウルトラアイを強奪し、モロボシダンからウルトラセブンに変身できなくした。調査の結果、マヤ地球人の退廃的で堕落した生活ぶりを見て、「価値のない存在」と判断。母星マゼラン星に報告した。
ウルトラ警備隊はマゼラン星の電波をキャッチ。その内容は地球に向けて超強力ミサイルが発射されたというものだった。モロボシダンはミサイルのことをマヤに告げた。それはマヤがマゼラン星に二度と帰られないことを意味していた。マヤは母星に裏切られたのだった。
モロボシダンもマヤも地球に同胞がいない宇宙人、モロボシダンは同じ境遇であるマヤに地球で生きていくことを提案。マヤはモロボシダンにウルトラアイを返し、消えていった。
この話は「ウルトラセブン」後期のもので、新規怪獣を作る制作費が無かったという。そのため「ウルトラセブン」には怪獣が出てこない話が数本存在する。「盗まれたウルトラアイ」もその1つで、怪獣が登場しないぶん、ドラマ部分が他の話数のものより濃密になっている。母星に裏切られたマヤの悲哀、同じ宇宙人としてのウルトラセブンの葛藤、見事な市川節だった。また、放送当時、1967~68年のサイケデリック・ブームが画面に独特の色合いを添えて、特殊な話に仕上がっている。
市川森一氏は「ウルトラマンA」を途中降板し、特撮からテレビドラマに活動の場を移した。そして1974年、あの伝説のテレビドラマの脚本を担当する。そう、「傷だらけの天使」だ。
「傷だらけの天使」には数人脚本家がいて、市川森一氏は、あの最終回を担当していた。
弟分の亨が風邪であっけなく死に、修は風呂として使っていたドラム缶に亨の遺体を入れてリヤカーで運んで行く。
着いた場所は東京湾岸の「夢の島」そこは70年代当時、収集車で運ばれたゴミが無造作に捨てられるゴミの溜まり場だった。ゴミで埋め立てられたその場所が「夢の島」と呼ばれるのはなんとも皮肉な話だ。
チンピラがゴミのように捨てられて行き着いた場所が「夢の島」というのも因果な成り行きだ。修は亨の遺体が入ったドラム缶をリヤカーから降ろし、「夢の島」に横倒しにおいた。そして修は「夢の島」から逃れるようにリヤカーを抱えて画面に向かって走り出す。亨の方を全く振り向かずに。
そのとき流れるのが上の動画にある、デイブ平尾の「ひとり」。市川森一氏が亡くなったと聞いたとき、僕の頭の中にこの曲が流れた。
夢のような過去は消えてゆく・・・夢のような作品を生み出した市川森一氏も、いつかは過去に流されてしまうのかもしれない。諸行無常というものか。だけど、流されてしまう「夢」を作ることができたことは幸せなのかもしれない。
今頃、市川森一氏の魂は、ゴミの吹き溜まりではない本当の「夢の島」に着いたのかもしれない。
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