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徒然なるままに書き記した戯言集です(^^;)。
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 用事で市役所近辺に行った。
 市役所の側を自転車で通った時、ふと思い出した。今から二十余年前、この近所に小さな古本屋があり、当時高校生だった僕は通学路の途中ということもありよく通っていた。この古本屋はなかなかマニアックな漫画が置いてあった。店の主人がマニアだった訳ではなく、店の規模が小さいためか意外な「お宝本」が目立たないように紛れ込んでいる。穴場中の穴場だった。僕が20歳で上京してからは一度も通っていなかった。果たして、まだあるのだろうか・・・?。
 記憶を頼りに古本屋に向かう。その場所に着いて一瞬目を疑った。確かに古本屋はあった。しかし以前は入口前にジュースの自動販売機が並び小さいながらも賑やかな店構えだったのが、自動販売機は影も形も無く店も渋い色に塗装されていた。一見見ると普通の住宅、申し訳程度に店の看板がある。しかし古本屋というよりも古物商のような雰囲気だ。店外からガラス越しに店内を見て、漫画本が並んでいるのを見て初めて古本屋だということが確認出来る。
 もうとっくに潰れたと思っていた。しかし店内に入ると店の雰囲気が当時のままだったので、タイムスリップをして迷い込んだような錯覚に襲われた。
 並んでいる本は80年代前期~中期のモノが多かった。僕が高校生当時、新刊として売られていた本が古本として並んでいる感じだ。ナンか妙な気分だ(^^;)。古いモノは70年代から揃っている。僕が買いたいと思うちょうどいい具合の年代のモノが揃っている。ここは今なお穴場だ!(^^)。
 
 で、買ったのが「恐怖新聞」(つのだじろう・著、秋田書店)3~9巻と「実験人形ダミー・オスカー」(作・小池一夫、画・叶精作)1巻。1冊あたり100円だった。
 「恐怖新聞」は僕が小学生の時に読んで、その恐ろしさのあまり2度読むことが出来なかった漫画だった。主人公・鬼形礼に取り憑いたポルターガイストの顔と、サブタイトルが付くコマに入っている「口からエクトプラズムを出している人」のカット絵がメチャメチャに怖かったので、結構トラウマになっていた。しかし僕ももう40歳!(^^;)。今ならちゃんと正視できると思い、まとめて買った。
 「恐怖新聞」は復刻版も出ている。装丁は昔と大体同じで裏表紙だけが違うデザインになっている。しかし古本屋に置いてあったのは、僕が小学生だった当時発売されていた単行本だった。そのためか読みながら当時のトラウマが次々と甦ってきた。でも今は耐えられる。大人だもん!(^^;)。
 「実験人形ダミー・オスカー」は、なんだかコテコテの劇画が読みたくなって買った。今流行りの萌え絵ばっかり見ていると食あたりを起こしそうなので、その反動もあるかもしれない。久し振りに読んだけど良いなー!。ヘタなヲタクなど小便チビッて逃げ出すほどの迫力がある。オスカーが歌う「ダミーのブルース」最高!「’人間’に絶望した人間が作った歌」というセンスが毒々しくて良い!さすが小池一夫先生!普通の人には出来ないセンスの事を平然とやってのけるゥ!そこにシビれるゥ!憧れるゥ!あンたァー!!。

 喜びに包まれながら本をレジに出した。レジに座っていたのはジィさんだった。確か20年前にもレジに座っていたのと同じジィさんだ(^^;)。
 しかし時は無常だ。僕が本を計8冊買ったので、ジィさんは「袋に入れますか?」と言ってくれたが、ジィさん、手がプルプルと震えて本を袋に入れることが出来ない。仕方なくジィさんに袋を広げてもらって僕がその中に本を入れた(^^;)。
 一見、時が止まったかのような店内で、それだけが20余年の歳月をまざまざと感じさせてくれた。なんだか切ないなぁ・・・(^^;)。
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