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徒然なるままに書き記した戯言集です(^^;)。
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 今やっている仕事は、クラシック名作映画の漫画単行本版の描き下ろし
 僕はとある有名洋画を担当しているが、漫画に描き起こしていて「ある事」に気が付いた。映画と漫画では基本的にストーリーが同じなので、絵的には共通する場面が多い。しかしどうも変だ。会話シーンが漫画として描きにくいのだ(^^;)
 日本の漫画は基本的に「右から左」に流れて読んでいく。これは日本の文章(縦書きの場合)が右から左に改行していくことに由来していると思われる。だから日本人には漫画のコマが左に進んでいく事が「時系列」だという概念が備わっている。
 しかし同じ漫画でも「アメコミ」の場合は、殆どが「左から右」に流れて読んでいく。日本の漫画をアメリカで売る際にも左右逆版にして「左から右」に流れていくように編集し直す事が多い。これは英文の場合、「左から右」に文字を読んでいくので、右に進んでいくことが「時系列」だと考えられているフシがある。実はこれが厄介のタネなのだ。

 例えば、1コマの中に2人の人物が横並びでいて会話をしているとしよう。日本の漫画の場合は、右の人物が喋ってから左の人物のセリフに続く。しかし洋画の場面を観ると、大抵が「左の人物が喋ってから右の人物のセリフに続く」パターンが多いのだ!。これは英文の「左から右」への時系列パターンが映画の画面にも反映されている事を意味する。つまり、会話シーンでは、「映画と同じ構図を漫画で描く事は出来ない」という事になる。
 これが人物2人だけの会話ならまだ構図の工夫のしがいもあるが、「複数人がテーブルの決まった席に座っている場合」は、会話の流れに沿うように構図を決める事がメチャメチャ難しくなる(T_T)。
 時系列の流れが変わるのは「会話」だけではない。洋画の場合は大抵、交通機関が左から右に移動する事が「進む」を意味している。これを漫画で同じ構図で描いてしまったら、左から右に移動する事が「帰る」を意味してしまう事になる(^^;)。なんだかものすごく厄介だ(^^;)。

 漫画の元ネタとして「映画」を丸々使えるから悩まなくていいと最初は思ったが、描き始めてみたらとんでもなかった(^^;)。
 全128ページ、果たして描き切る事は出来るのか・・・!?(^^;)。
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