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徒然なるままに書き記した戯言集です(^^;)。
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 TBSテレビ、新作テレビ版「地球(テラ)へ・・・」第1話を観る。

HP↓
http://www.terra-e.com/

 なかなかいい感じ。新作アニメ版としての解釈は付くものの、原作の持つ雰囲気をうまく醸し出している。成人検査前のジョミー・マーキス・シンが学校でサッカーをやるシーンは漫画原作には無かったが、これは漫画原作版ラストへの「伏線」ということなのだろうか(漫画原作版では地球へ向かうジョミーのことを’ゴールを狙うサッカー選手’として例えていて、ラストシーンではイメージとしてサッカーが使われている)?。

 ただ、1つ気になったのは、「ジョミーの両親」に対する描写だった。
 「地球へ・・・」の世界では、荒廃化した地球の再生を待つために人類は遠い殖民星で暮らしている。そして地球を再び破滅させないために、マザーコンピュータによる人類の徹底管理が行われている。
 人間はコンピュータが選別した人工交配による「試験管ベビー」として生まれ、0~14歳まで「両親」の元で育てられる。両親とはいっても当然血の繋がりはない。政府から派遣された「養育者」だ。子供が14歳になり「成人検査(コンピュータによる大人になるための再教育。子供時代の記憶を消去される)」を受けるまで養育義務がある。両親にとって子育てとは「愛情」よりも「職務」の色合いが強かった
 漫画原作版では、成人検査を受ける前のジョミーが「大人になるのは嫌だ。パパやママと別れるのは寂しい」と両親にこぼすシーンがある。この世界においてこの発言は管理社会への「体制批判」になり粛清の対象となる。両親は子供との別れよりも、子供が「危険思想」を持ったのではないかと心配をする。また、成人検査の日にジョミーが家から出て行った時に、両親は、これでお役御免だなとホッとする。しかも、男の子は手がかかるから、次は女の子がいいと話している始末(^^;)。ものすごくビジネスライクな人間として描かれている。
 これは管理社会に順応した「大人」として表現されており、読者に向かっては「管理社会への皮肉」を訴えている。
 しかし新作アニメ版では、両親が「養育者」の枠を越えてジョミーに対して実の子として愛情を注いでいる。自宅でユニヴァーサルによるジョミーへの深層心理検査が行われた時も、職員のジョミーへの扱いに対し、息子の身を案じて職員に詰め寄ったりしているし、ジョミーと共に、成人検査で二度と会えなくなってしまう事を悲しんでもいた。
 この両親の行為は厳密に言えば「体制批判」になるはずだ。それとも新作アニメ版では、「愛情は管理より強し」を表現しようとしているのだろうか?。それとも体制に対し問題行動をよく起こすジョミーに影響され、「人間的」感情が芽生えたと捉えるべきなんだろうか?。
 もしかしたらこれは「伏線」で、後の回でそれに繋がるシーンが出てくるのだろうか?そこがどうも引っかかってしょうがない(^^;)。ただ新作アニメ版は、ジョミーと両親との別れのシーンが情感的に仕上がっている。観ていて気持ちが入りやすいのはこっちだ。しかし「体制批判」の事を考えると・・・う~ん・・・・(^^;)。

 作画、脚本共に良く出来ていて面白い。後は僕が感じた「?」の部分が解決されると嬉しいけど(^^;)。新作アニメ版は漫画原作版同様の長編大河ストーリーになるのだろうか?だとしたら1クール(13回)や2クール(26回)じゃ収まりきれないような気がするね(^^;)。
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